漢方薬って大丈夫?
漢方薬と聞いたらどのようなイメージがありますか?
医学が進歩していなかった頃の昔の薬や、おじいちゃんおばあちゃんの健康法や、空想上の動物を使った妙薬・・・といろいろなイメージがあるかと思います。
実際は漢方薬は医薬品として認められているのですが、一般には医薬品というイメージよりも、ドラッグストアで売られている健康食品のようなイメージが多くをしめているようです。
皆様がイメージする医薬品とは「化学合成薬」のことであり、化学合成によって人工的に作られた医薬品です。
それに対して漢方薬とは「生薬」のことであり、自然由来の有効成分を化学合成を経ずに、薬として加工をして作られた医薬品です。
当院では内服の70%を体に優しい漢方薬・サプリメントで処方しています
化学合成薬と漢方薬などとは病気に対するアプローチが違います。
(例)風邪の治し方の違い
<風邪の発症>
①肉体的・精神的ストレスにより、自己免疫力が低下する
②ウイルスが鼻やノドの粘膜に付着・増殖することにより、粘膜が損傷を受ける
③二次的に鼻やノドの常在菌が増殖して、風邪の症状が強くなる
~化学合成薬の場合~
①抗炎症剤などにより風邪などの症状を緩和し、抗菌剤で増殖した常在菌を減らす。
②症状を抑えて、徐々に回復する自己免疫力でウイルスに対抗する。
~漢方薬の場合~
①漢方薬により自己免疫力を高めて、増殖したウイルス・常在菌に対抗する。
このように、病気に対するアプローチが異なり、一長一短があります。
当院では、化学合成薬は救急疾患及び急性疾患に、漢方薬・サプリメントは急性疾患及び慢性疾患に用いています。
救急疾患・・・骨折、裂傷、重度の火傷、生命の危険が伴う症状など
急性疾患・・・風邪(ケンネルコフ)、炎症(発赤、腫脹、疼痛、発熱)、症状が短期間で改善が見込める病気など
慢性疾患・・・長期的に症状が出ている病気(腎不全、糖尿病、ガン、アレルギーなど)